矯正歯科 専門医 渡辺矯正歯科クリニック 船橋市

成人矯正治療（本格矯正）

本格矯正治療

成人矯正治療は年齢的には18才以降を対象にしています。矯正治療は社会的制約（学校や会社の仕事）を受けます。具体的には、
・装置が目立ちたくないのでリンガル矯正治療にしたい、
・むし歯や歯周病ですでに歯をいくつか失っている、
・顎が痛い（顎関節症）、顎が出ていたり逆に引っ込んでいたり、顔が曲がっている（顎変形症）
など様々です。
セラミックブラケットと白色ワイヤー（コーティングワイヤー）、リンガル矯正、インプラント矯正、外科的矯正など専門的な高度の知識と技量が治療には求められます。治療を始める際には費用や通院の条件以外に、より専門性の高い診療所を選択しないと再治療をしなければならない事例が見うけられます。
他の医療機関（大学病院や口腔外科や歯周病の専門医）などとの医療連携も大切です。

本格矯正治療で使われる装置と治療方法

本格矯正治療はワイヤーを使って歯を移動して歯並びをそろえていきます。
これは永久歯が生えそろった後の治療になるので12歳以降の治療と同じ装置を使用します。

本格矯正治療で使われる装置

矯正治療中に装置が見えないリンガル矯正

治療の間は歯にワイヤーをつけることになりますが、見た目が気になる方には、リンガル矯正があります。
リンガル矯正は、矯正装置のワイヤーを歯の表側ではなく、裏側につけますので、表からワイヤーが見えることがなく、見た目が気になりません。矯正治療をしていることが他の人から気づかれません。
「フルリンガル」は上の歯と下の歯の両方リンガル矯正（裏側矯正）にしますが、「ハーフリンガル」は、特に気になりやすい上の歯だけをリンガル矯正（裏側矯正）にして、下の歯は通常の表側のワイヤーで行う方法です。これでもほとんどの人は矯正治療をしていることが他の人から気づかれないようです。

リンガル矯正＞＞

インプラントについて

抜歯による治療を選択したくても成人の方ではすでに歯が不足していたり、部分入れ歯を入れている人がいます。さらに歯周病やむし歯のために将来歯がなくなることが予測される場合もあります。そうしたケースでは抜歯治療のかわりにインプラント矯正を選択することもあります。
インプラントというと、みなさんは、なくなった歯の代わりに入れるインプラント（いわゆる人工歯根）を思い浮かべるかもしれませんが、矯正治療で行うアンカーインプラントは、歯を動かすための基点となる固定源をインプラントを使って行うもので、治療後はこのアンカーインプラントは取り外すことになります。
アンカーインプラントにはプレートタイプ（Y字型のプレートなど）やスクリュータイプ（ねじ式）のものなど多様なタイプがあり、どのように歯を移動するかによって選択最適な方法を選択します。

アンカーインプラント治療前と治療後

正面

上顎

外科的手術を併用するケース

2通りの方法を説明します。
１）成人では10代の頃に比べて身体の代謝が低下するので、それに伴い歯の動きは遅くなる傾向があります。これは生活習慣を見直すことで改善可能ですが、それ以外にも種々の原因があります。特に多いのが歯をすでに失ってしまい、動かすべき歯のとなりの骨が少なくなると同時に硬くなっている場合があります。そうしたケースでは外科的に歯の近くの骨表面を削合（幅1mm前後）を行うと抵抗がなくなって歯の移動が早くなります。
２）歯並びは年齢とともに変化します。わるくなることがあっても良くなることはありません。たとえば受け口を子どもの頃に治療をしないで放置すると歯並びばかりでなく、だんだん下あごが前に出てきます。矯正治療だけでも解消できるケースもありますが、顎離断手術（下あごの骨を後ろに動かす手術）を行う外科的矯正治療となります。矯正治療は保険適用になります。

唇顎口蓋裂（保険適用）＞＞
顎変形症（保険適用）＞＞

顎関節症

歯並びがわるい状態が長く続き、これに身体的ストレスや精神的ストレスが加わると顎関節症を発症することがあります。
顎関節症とはまず口を開けるときに顎の関節部が｢カクッ｣と音がすることから始まります。これを関節雑音といいます。音だけで痛みや口が開きにくいことがなければ問題ありません。
しかし運動障害である開口障害（口が大きく開きづらい）や口を開けるときに顎が痛くなるようですと顎関節症が疑われます。顎関節症の治療は考え方に変遷がありましたが、生活習慣の改善は必須です。ほとんどのケースが噛みしめをともなうので、矯正治療でかみ合わせを改善するとともに生活習慣の見直しによって症状がおさまって矯正治療後10年以上発症しない患者さんもいます。
当院では、生活習慣介入を第一選択としてから、必要に応じて矯正治療を行います。